項 目 |
2003.1.16 | 2002.2.12 | 2001.1.26 | 正常範囲・検査データでわかること |
最高血圧 | 134 | 128 | 134 |
男女 90〜139 ★ 血液が血管の内側を押す圧力で,最高血圧は心臓が縮んだ時の血圧,最低血圧は心臓がゆるんだ時の血圧をさします。高いと心臓病や脳卒中,動脈硬化などが起こりやすくなります。 |
最低血圧 | 84 | 80 | 100** |
男女 〜89 ★血液が血管の内側を押す圧力で,最高血圧は心臓が縮んだ時の血圧,最低血圧は心臓がゆるんだ時の血圧をさします。高いと心臓病や脳卒中,動脈硬化などが起こりやすくなります。 |
総コレステロール | 148 | 168 | 230* |
男女 130〜220 ★多すぎると血管の内壁にくっつき、高血圧や心筋梗塞の大きな原因となる動脈硬化を引き起こします。逆に少なすぎると、肝臓や脳、血管が栄養不足になり、脳卒中が起こりやすくなります。 |
中性脂肪 | H345 | 104 | 1054* |
男女 50〜140 ★増えすぎると肥満や脂肪肝,動脈硬化の原因になります。中性脂肪が増えると、HDLコレステロールが減少します。 |
HDLコレステロール | L38 | 49 | 37* |
男女 40〜70 ★血管の内壁に付着したコレステロールを肝臓に運び去る作用があります。動脈硬化を予防する善玉コレステロールです。 |
GOT | 33 | 22 | 31 | 男女 5〜35 ★ 肝臓の機能や心臓の機能に異常があると上昇します。 |
GPT | 23 | 19 | 41* |
男女 5〜35 ★ GOTと同様ですが,特に脂肪肝ではGPTの上昇がよく見られます。 |
γ−GTP | H71 | H66 | 102* |
男女 10〜65 ★ 肝臓や胆のうの異常で高値を示します。特にアルコールや脂肪肝に反応します。 |
白血球数 | 5600 | 7700 | 6600 |
男女 4000〜9000 ★ 体のどこかに炎症があったり,激しい運動やストレスで一時的に増加することもあります。少ない場合は抵抗力が低下しているため,感染症にかかりやすくなります。 |
赤血球数 | 504 | 512 | 537 |
男 400〜550 女 380〜500 ★ 酸素を体中の組織に運び,二酸化炭素を運び出す働きをしています。赤血球が少なくなると,酸素を運ぶ能力が落ち,細胞が酸欠状態になります。 |
血色素量 | 14.5 | 15.1 | 16.2 |
男 14〜18 女 12〜16 ★ 赤血球の中に含まれているタンパクの一種。血色素といわれるように,血の赤さのもとです。減少すると貧血が疑われます。 |
ヘマトクリット | 41.7 | 45.3 | 46.3 |
男 40〜48 女 35〜42 ★ 一定量の血液中に含まれる血球の容積の割合のこと。減少すると貧血が疑われ,増加すると血管がつまりやすくなります。 |
血糖 | H113 | 106 | 119* |
男女60〜110(空腹時) ★血液中のブドウ糖のことで,値が高いと糖尿病が疑われます。 |
乳び | 乳び+1 |
なし |
乳び+3 |
乳びの原因は、食後一過性に増加するカイロミクロンであることがほとんどで、健常人でも見られますが、食後3〜6時間で濁りはなくなります。コメントに「乳び」とある場合は、食事時間と脂質項目の確認が必要ですが、「強乳び」(牛乳様、又はクリーム状)の時は、高脂血症が強く疑われるため精査(リポ蛋白分画など)が必要となります。 |
*2003年総合意見:要・精密検査(高脂血症)
*2002年総合意見:今回の検査の範囲では、特に異常はありません。
*2001年総合意見:要・精密検査(高血圧症の疑い)(肝機能検査の異常)(高脂血症)
高脂血症
コレステロールや中性脂肪の値が高い事を言い、中には遺伝やもともとの体質が関係するタイプもあります。どちらにしろ食事療法と運動療法がまずは第一です。なかには聞きあきた、と言われる方もいるでしょうが、放っておくと将来確実に動脈硬化がすすみ、特に心臓発作を起こす確率が少なくとも通常の4倍以上になるということも事実です。その影響は勿論心臓だけでなく脳や腎臓など全身に及びます。そうなると'好きな物を食べて、好きなようにして、太く短く生きるんだ'、なんて言っていられません。逆に病気になってしまってからは、食べることを楽しいと思うような元気もでず、体が思うように動いてくれなかったり、自由も利かなくなることが多く、治すのなら早いうち、です。食事も、たしかに少し制限した方が良いコレステロールを多く含む食品もありますが、全く食べてはいけない、ということではありません。ちょっとした工夫で防げることが多いのです。特に中性脂肪は糖分を含む全体のカロリーが問題になります。
高脂血症は長い目で見て、動脈硬化を予防するために大切ですが、中性脂肪が1000を越えるような高値の場合は膵炎を発症することがあるので急いで治療することが必要です。とにかく高脂血症は苦笑いだけで済ますべきではない重要な危険サインです。