Ａ216それではさっそくですが…。
以下のようなことをきちんと話してはどうでしょうか。
　マスターベーション、オナニー、手淫、自慰、一人エッチ、セルフ・プレッシャーなどいろいろな言い方がありますが、自分で自分の性器を刺激して性の快感を得ることをいっています。
　自分のペニス（男性の場合）をさわっているとペニスは勃起（たつ＝大きくなる＝かたくなる）します。さらに、さわっていると気持ちがよくなって、射精します。射精とは、精液がペニスの先から勢いよく出ることをいいます。どんなときに射精するのかというと、
�@寝ているときにはだかの女の人の夢などを見て、出ることがあります。夢精といいます。
�Aペニスをさわっているときに出ます。マスターベーションです。
�B友だちと遊んでいたり、登り棒などをしているときにペニスが刺激されて出ます。
　マスターベーションは、おなかがすいたらごはんを食べたり、おしっこをするときにトイレに行くのと同じように、人間のからだの自然な欲求です。からだ的にも健康的にも全く問題のないことです。
　もし悪いことがあるとすれば、『してはいけないことをしているのかな？』とか、『やりすぎかな？』といった、性や自分のからだに対して、いらぬ心配をしていることです。やりたいだけやったら、からだ自身が満足して欲求はコントロールされるようになっています。やりたければどんどんやっていい。やりたくなければやらなくていい。マスターベーションとはそういうものなのです。
　マスターベーションに、もしルールがあるとしたら、以下のようなことでしょうか。
�@男性も女性も清潔な手ですること。
�A傷がつくほど強い刺激は与えないこと。
�Bプライベートな場所を確保してからすること。
　トイレのドアを開けたままする人がないのと一緒で、マスターベーションは人前でするものではありません。親に見られてしまったという悩みを多く聞きます。今、ここはしてもいい場所であるか、という判断力が必要です。また、親が平気で突然部屋に入ってくるようなことがあるとしたら、これからはやめてもらうように言いましょう。
　私は以上のように説明しています。この事からいうと家庭教師の青年はなにも悪いことはしていないですよね。まあ、よそよそしくなるのは少しの間は仕方ないとして、小学校５年生の息子さんに説明をきちんとするべきですね。もちろんお父さんも例外ではなく、今でもしているということもふくめていね。
　最後に、このような本があります。男の子向けの本ですので、お子さんといっしょに読んでみるのもいいかもしれませんね。（絵本です）　
＊「おちんちんの話」　文・やまもとなおひで　　え・ありたのぶや